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マーケティングオートメーションツールPardotの初期設定で苦労すること

マーケティングオートメーションツールPardotの初期設定で苦労すること

2013年頃から「マーケティングオートメーションツール(MA)」と呼ばれる海外製品が多く参入してきました。今では日本でもマーケティング業務を効率的・効果的に行うためMAを活用している企業が増えてきました。

今回はSalesforce社が提供している「Pardot」のツールを使おうと思っている企業様向けに、Pardotの初期設定で苦労する点ついてご紹介したいと思います。

Pardotでメールを送るまでのステップ

メール配信までには大きく3つのステップが存在します。

  1. データの準備
  2. トラッキング・ドメイン周りの設定
  3. メール配信設定

Pardotメール①:データの準備

Pardotにリード情報を管理するための項目を設定します。デフォルトで氏名の項目等は用意されていますが、存在しない項目があればカスタム項目を作成します。
その後、Pardotのデータベースへ顧客データをインポートします。SalesforceのSales Cloudなど、Pardotと自動連携できるCRMシステムを導入している場合はPardotとの連携設定を行い、リード情報を取り込みましょう。

Pardotメール②:トラッキングとドメイン周りの設定

Webサイトへのトラッキングコードの設置やCNAMEの作成やSPFの設定などを行います。メール配信やWeb行動のトラッキングに必要な設定です。

このパートが、ドメイン周りの知識がないとなかなか難航します。のちほど詳細をご紹介します。

Pardotメール③:メール配信設定

メールの対象者を決め、文章を作成していきます。HTMLメールではテンプレートが用意されているので、そちらを活用することも可能です。

知識がないと苦労するドメイン周りの設定

最初に設定しなければならない内容はPardotのヘルプページに詳細手順が記載されています。
ですが、IT部ではなくマーケティング担当の方からすると、そもそも「バニティドメイン(CNAME)」、「メール認証」といった単語がわからなく、前に進まないことが多いのではないでしょうか。
今回は「バニティドメイン(CNAME)」の役割と設定方法を説明します。

バニティドメイン(CNAME)とは

Pardotで生成したURL(フォームのURLやクリック計測をするためのメール文中のURLなど)は、デフォルトでは

  • go.pardot.com

となってしまいます。
これではメールを受け取ったお客様がURLを見たときに、メール送信元の企業と関係のないドメインのURLが記載されており、不審に思う可能性があります。(あるいは、Pardotを使っているとバレてしまいます)

そのため、「バニティドメイン(CNAME)」と呼ばれる設定でgo.pardot.comの表示を変更します。自社サイトのサブドメインを適用することが多いです。

▼バニティドメインの例

  • http://go.yoursite.com
  • http://www2.yoursite.com
  • http://info.yoursite.com

このバニティドメインの設定により、お客様が見えるドメインは「go.yoursite.com」となりますが、実際裏側で指定されている場所は「go.pardot.com」となっています。
これはDNSサーバと呼ばれるドメインを管理しているサーバにて、「CNAMEレコード」の設定を行うことで実現可能です。

設定手順

1)サブドメインの手配

Pardotに設定するドメインとCNAMEエイリアスを用意します。こちらは自社のIT部門へ問い合わせを行うのが早いです。

2)DNS設定の確認

通常、下記の3つの設定が必要になります。こちらも自社のIT部門に問い合わせつつ行うのが良いでしょう。

  1. Alias : Pardotに設定するサブドメイン
  2. Type : CNAME
  3. Points To : go.pardot.com

3)PardotへのTracker domain設定

[Admin] > [Domain Management]を選択し、[Tracker Domain]までスクロール、[+Add Tracker Domain]をクリックし、さきほど決めたサブドメインを入力します。

サブドメインを追加すると、validation key(検証キー)が発行されます。この検証キーをコピーし。DNSの「TXTレコード」に設定してもらうよう、ITに部門に依頼しましょう。

その後、1日程度でDNS側への反映が完了します。1日程度経ってから、設定したドメインの歯車アイコン(アクション)から、[Validate](検証)をクリックし、有効となっているかどうか確認してください。

以上が、Pardotの初期設定で必要となるバニティドメインの設定でした。バニティドメインとは何なのか、なぜ設定が必要なのか、設定するにはどうしたらよいか、イメージがつきましたでしょうか。
マーケティングオートメーションツールは契約してから利用を開始するまでの初期設定が一番大変です。マーケティング施策開始に向けて、頑張って設定を進めていきましょう。

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